診療科一覧
脊椎脊髄FED内視鏡センター
脊椎疾患
脊椎(背骨)は、24個の椎骨(ついこつ)が積み重なって形成されています。
椎骨には椎孔(ついこう)とよばれる空間がありいくつもの椎骨が連結し、椎孔が重なると管になります。
この管を脊柱管といい、その中を脊髄(せきずい)や馬尾(ばび)神経が通っています。
椎骨と椎骨の間には椎間板というクッションの役割をする特殊な軟骨が存在し、背骨に動きを与えています。
椎間板は体の中でも最も負担のかかる組織ですが、椎間板にはほとんど血行がありません。したがって栄養が届きにくい椎間板は人体の中でも最も早く老化が始まります。
加齢によって椎間板からみずみずしさが失われてクッションとしての機能が果せなくなると、椎間板が潰れてきます。その結果、周囲の関節、靱帯や筋肉に負担がかかり頚や腰の痛みが出やすくなります。
進行すると脊椎がずれたり変形したりして脊柱管の中で神経が圧迫され、しびれや麻痺など神経の症状が出るようになります。
部位によって、頸椎椎間板ヘルニア、胸椎椎間板ヘルニア、腰椎椎間板ヘルニアに分類されます。最も多いのは腰の部分に発生する腰椎椎間板ヘルニアです。

さいわい鶴見病院 脊椎脊髄FED内視鏡センターによる治療
- さいわい鶴見病院では、脊椎全内視鏡手術であるFED法を施行しています。
- FEDでは椎間板ヘルニアや一部の脊柱管狭窄症が最小侵襲で施行可能です。
- 脊椎脊髄FED内視鏡センター中村医師(脊椎外来)にご相談ください。
FED法の対象疾患
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 腰部脊柱管狭窄症
- 頸椎椎間板ヘルニア

FED脊椎全内視鏡手術
脊椎内視鏡手術は、体への負担の少ない低侵襲手術を代表する治療法です。
その中でも、当院が行っているFED脊椎完全内視鏡手術は、腰椎椎間板ヘルニアの代表的最小侵襲脊椎手術です。
直径8mmの極細操作管の中にカメラ、照明、吸引の機能を備えていて、丸い空洞部分から手術器具を挿入し、ヘルニアを摘出します。局所麻酔による手術のため、手術時間は1時間ほどです。切開が小さく、傷口は8mmで抜糸も必要ありません。
手術当日に歩行開始でき、ほとんどの方が翌朝退院となるので、忙しい方、体力が心配な方にも施行できる体に優しい手術方法です。
脊椎脊髄FED内視鏡センターでは、FED法による脊椎内視鏡手術を施行しています。腰椎椎間板ヘルニアであれば、80%の患者様は翌日退院されています。
当院では基本的に全身麻酔で脊髄モニタリング装置を使用して施行しています。
FEDでは、頸椎腰椎椎間板ヘルニアや一部の脊柱管狭窄症に対して施行可能です。
①FED用の直径8㎜の内視鏡カメラ
②照明③吸引の3つ機能を備え、丸い空部分から手術器具を出し入れする。
先端部分を椎間孔から椎弓内に入れてヘルニアを切除

経椎弓間アプローチ法(Inter-Lamina法:IL法)
背中の真後ろから内視鏡を入れて、ヘルニアを摘出する方法です。


経椎間孔アプローチ法(Trans-Foraminal法:TF法)
背中の横から内視鏡を入れて、ヘルニアを摘出する方法です。治療時間は約30−40分です。


FEDとMEDの比較
PED(FED) | MED | |
---|---|---|
創 | 8mm | 2~3cm |
麻酔 | (局麻)全麻 | 全麻 |
出血 | 計測不能 | 約50ml~ |
手術時間 | 30分〜1時間 | 1時間 |
入院期間 | 日帰り〜1日 | 1週間 |
術後安静 | 3時間後歩行 | 翌日起立 |
成績 | 同等 |

医師プロフィール

原 淳
さいわい鶴見病院 院長 兼
整形外科 部長
- 専門分野・得意とする手技
-
スポーツ整形外科(関節鏡・内視鏡を含む)
脊椎
膝
- 略歴
-
横浜市立大学医学部卒
医師免許取得(1995年) - 勤務歴
-
1997年 国立横浜病院(現 国立病院機構 横浜医療センター)
1998年 藤沢市民病院
2000年 浦賀病院
2002年 横浜市立大学附属市民総合医療センター
2004年 ローマ大学スポーツ医科学センター
2005年 国際医療福祉大学熱海病院 講師
2007年 小田原市立病院
2013年 川崎幸病院
2019年 さいわい鶴見病院 - 学会認定・資格
-
日本整形外科学会専門医
日本体育協会スポーツドクター
日本整形外科学会スポーツドクター認定医
日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医
日本脊椎脊髄病学会認定脊椎脊髄外科指導医
日本人工関節学会員
日本骨折治療学会員
Jリーグ ヴァンフォーレ甲府チームドクター

中村 潤一郎
整形外科 顧問
- 専門分野・得意とする手技
- 脊椎疾患
- 略歴
-
1990年 岐阜大学医学部卒業
1990年 医師免許取得 - 勤務歴
-
神奈川県立こども医療センター
横浜市立大学附属市民総合医療センター 准教授
三軒茶屋第一病院
さいわい鶴見病院 - 認定資格等
-
日本整形外科学会脊椎内視鏡下手術技術認定医
日本整形外科学会専門医
日本脊椎脊髄病学会指導医

瀬戸上 智行
整形外科医長
- 専門分野・得意とする手技
-
一般整形
脊椎 - 略歴
- 2006年 東海大学医学部卒
- 勤務歴
-
2006年 湘南鎌倉総合病院 初期研修医
2008年 湘南鎌倉総合病院 整形外科
2010年 茅ヶ崎徳洲会病院 脊椎外科
2011年 西横浜国際総合病院 整形外科
2013年 北里大学東病院 整形外科 - 認定資格等
- 日本整形外科学会専門医